週2・週3・週4別のハイロックス練習メニュー例

週2・週3・週4別のハイロックス練習メニュー例

最終更新: 2026年9月17日

ハイロックス(HYROX)の練習メニューは、確保できる頻度で中身が変わります。週4回あれば弱点の個別強化まで手が回りますが、週2回なら取りに行く要素を2つに絞る必要があります。捨てる判断を先に済ませておかないと、どの要素も中途半端なまま本番を迎えます。この記事では週2・週3・週4それぞれの1週間の割り振りと、各セッションの所要時間・内容を示します。

この記事の要点

  1. 週2回なら「ランの量」と「ランと種目の切り替え」の2つだけを取りに行きます
  2. 捨てる優先順位が最も高いのはスキーエルゴとローイングの単体練習です
  3. 1セッションは30〜60分で設計します。仕事終わりに消化できる長さが継続の条件です
この記事の内容

4種類のセッションをどう組み合わせますか?

どの頻度でも、使う部品は同じ4種類です。

記号セッション種別所要狙い
Aイージーラン/ロングラン40〜65分8kmを走り切る土台
Bランのインターバル35〜45分疲労時のペース維持
Cコンパウンド(ラン+種目)45〜60分切替耐性と動作精度
D筋持久力・グリップ単体30〜40分弱点の補強

頻度が増えるほど後ろの部品を足していく形になります

頻度組み合わせ週合計時間
週2回A+C約1時間45分
週3回A+B+C約2時間30分
週4回A+B+C+D約3時間15分

何を優先し、何を捨てるべきですか?

判断の根拠はレースの時間配分にあります。

HyroxDataLabが公開リザルトを集計したデータ(ソロ395,452件、シーズン7・8)では、8種目のうちウォールボールが平均7分28秒と最も時間を食い、男性の上位10%と下位10%で6分28秒の差がついています。一方スキーエルゴは同じ比較で差が約57秒、ローイングは約1分12秒しかありません。

対象練習で縮まる幅判断
ラン完走タイムの半分強を占める最後まで残す
ウォールボール上下10%で6分以上の差種目の中で最優先
バーピーブロードジャンプ、サンドバッグランジ上下10%で4分前後の差器具不要/軽器具で練習可
スレッド系上下10%で3〜4分の差器具がなければ代替で可
スキーエルゴ、ローイング上下10%で約1分最初に捨てる

マシン種目は練習量に対する見返りが小さい領域です。頻度が限られるほど、ここに時間を割く選択は合理性を失います。

捨てる順番は次の通りです。

  1. スキーエルゴ・ローイングの単体練習
  2. 高重量・低回数のウェイトトレーニング
  3. 筋持久力・グリップの単体セッション(Dを他に統合する)
  4. インターバル(Bをコンパウンドの中に吸収する)

ランの量とコンパウンドは最後まで残します

週2回のメニュー例

週2回では、1セッションで複数の目的を同時に取りに行きます

曜日の例セッション所要
平日夜(火 or 水)C:コンパウンド約50分
週末(土 or 日)A:ロングラン約55分

C:コンパウンド(約50分)

  1. ウォームアップ 10分(早歩き→軽いジョグ→可動域づくり)
  2. 1kmラン → ウォールボール(またはダンベルスラスター)25回
  3. 1kmラン → バーピーブロードジャンプ 20m
  4. 1kmラン → ランジ 50m + ファーマーズキャリー 80m
  5. クールダウン 5分

種目の合間の移動を歩かず小走りにします。HYROX Utrechtの825名を分析した第三者データでは、完走1時間30分以上の層はロクスゾーン合計6分58秒、エリート層は3分41秒でした。移動の質は練習で作れる要素です

A:ロングラン(約55分)

  • ウォームアップ 8分
  • ロングラン 6〜8km(会話ができるペース)
  • クールダウン 5分

距離は週ごとに10〜20%ずつ延ばし、本番のラン総距離8kmに到達させます。ペースは問いません。

週2回で捨てるもの

  • スキーエルゴ・ローイングの練習:本番で初めて触る前提にします。ダンパーは全ディビジョンで6にプリセットされているため、設定で迷う要素はありません
  • インターバル:コンパウンドの中のランを、最後の1本だけ速く走ることで代用します
  • 単体の筋トレセッション:コンパウンドの種目パートで筋持久力は確保できます

週2回でも8週間あれば完走圏内の準備は可能ですが、後半のランのペース低下は週4回の人より大きくなる前提で臨んでください

週3回のメニュー例

1回増えると、ランの質を上げるインターバルを独立させられます

曜日の例セッション所要
B:インターバル約40分
C:コンパウンド約50分
A:ロングラン約60分

B:インターバル(約40分)

  • ウォームアップ 10分
  • 400m × 5〜6本/レスト90秒(想定レースペースよりやや速く)
  • クールダウン 5分

慣れてきたら 1km × 3本/レスト2分 に切り替えます。本番のラン1本と同じ距離を、繰り返し走る感覚をつかむためです。ペース設計の考え方はハイロックスのラン強化とペース配分戦略を参照してください。

C:コンパウンド(約50分)

週2回のときと同じ構成で、ラウンド数を3から4に増やします。

  1. 1kmラン → ウォールボール 30回
  2. 1kmラン → バーピーブロードジャンプ 20m
  3. 1kmラン → ランジ 50m
  4. 1kmラン → ファーマーズキャリー 100m

A:ロングラン(約60分)

8kmを走り切ることを目標にします。到達したら、以降は距離を増やさず同じ8kmをペースを上げて走る方向に切り替えます。

週3回で捨てるもの

  • スキーエルゴ・ローイングの単体練習(判断は週2回と同じです)
  • グリップの独立セッション(コンパウンドのファーマーズキャリーに統合します)

週4回のメニュー例

弱点の個別強化まで手が回る構成です。

曜日の例セッション所要
B:インターバル約40分
D:筋持久力・グリップ約35分
C:コンパウンド約55分
A:ロングラン約65分

D:筋持久力・グリップ(約35分)

  • ウォームアップ 8分
  • ウォールボール(またはゴブレットスクワット+プレス)20回 × 4セット
  • ファーマーズキャリー 100m × 3セット
  • デッドハング 30秒 × 3セット
  • クールダウン 5分

ウォールボールをここに独立させる理由は、8種目で最も時間を食い、練習の見返りが最も大きいためです。動作基準とノーカウント対策はWall Balls(ウォールボール)攻略にまとめています。

ファーマーズキャリーとスレッドプルでは本番でチョークの使用が認められていますが、練習では素手で握ったほうが握力持久の刺激になります。

連日配置を避ける

火・水と連続していますが、インターバルと筋持久力は使う系統が違うため成立します。避けるべきはコンパウンドを2日連続で入れる組み方です。心肺と筋の両方を同時に削るため、回復が追いつきません。

仕事をしながら続けるための調整

1セッション60分以内に収める

平日に90分のセッションを設計すると、残業が入った日に丸ごと飛びます。45〜55分なら退勤後でも消化できます

週末に2回まとめない

土日に2セッションを固めると、平日5日間まったく動かない週になります。可能なら平日に1回は挟んでください。

飛ばした週は取り返さない

週2回の予定が1回になった週があっても、翌週に3回入れて埋める必要はありません。急な増量は故障につながります。予定通りの頻度に戻すだけで十分です。

器具が無い日の代替を先に決めておく

出張や旅行でジムに行けない日は、バーピーブロードジャンプとランジだけで成立するメニューに切り替えます。どちらも器具が不要で、バーピーブロードジャンプは平均6分8秒と2番目に時間を食う種目です。器具なしの組み立ては自宅だけでハイロックスに備えるトレーニングを参照してください。

この組み方が向かない人

大会までの残り期間が短い人

本記事は継続的な週次の型を示したもので、大会日から逆算した設計ではありません。日程が決まっているならハイロックス完走のための8週間トレーニングプランの週別プランに従うほうが整合します。

5kmを続けて走れない人

どの頻度でもランが中心に据えられています。走る土台がない段階では、まず走る/歩くを交互に繰り返す期間を8〜12週置いてください。

PRO ディビジョンに出る人

PROは重量が1段階上がり、スレッドプッシュは男子202kg、ウォールボールは9kgです。筋力水準の要求が変わるため、本記事の構成では足りません

週1回しか取れない人

週1回では、ランの量と切替耐性のどちらも積み上がりません。頻度を上げられる時期まで待つか、出場をダブルスやリレーに切り替える判断のほうが現実的です。ダブルスも2人とも8km全部を走る形式なので、ランの負担そのものは変わりません。

負荷を増やすときの上限

頻度を上げる、距離を延ばす、重量を上げる。この3つを同じ週に重ねないでください

  • ランの距離は週あたり10〜20%の増加にとどめる
  • 頻度を1回増やした週は、距離と重量を据え置く
  • 動作が崩れた時点でそのセットを止める

痛みが出る、安静時心拍が高い日が続く、睡眠の質が落ちる。こうした変化があれば、予定を消化せず休んでください。本記事は医療・健康上の助言ではありません。

よくある質問

Q1: 週2回で完走できますか?

A: 頻度だけで可否は決まりません。5kmを走れる基礎があり、8週間を週2回で継続できれば準備としては成立します。ただし後半のランのペース低下は大きくなる前提で、目標タイムは控えめに置いてください。

Q2: 筋トレの日とランの日は分けるべきですか?

A: 週4回の構成では分けています。週2〜3回なら分ける余裕がないため、コンパウンドセッションで同時に扱います。組み合わせの考え方はハイロックスのトレーニング完全ガイドで扱っています。

Q3: ジムにそりやウォールボールがありません。

A: 傾斜走やダンベルスラスターで代替できます。一般的なフィットネスクラブでの組み立て方は普通のジムでできるハイロックス対策にまとめています。

Q4: 1セッションが60分を超えてもいいですか?

A: ロングランと本番形式の模擬は超えてかまいません。平日の通常セッションは50分前後に収めたほうが継続します。

Q5: 毎週同じメニューで飽きませんか?

A: 構成は固定したまま、距離・回数・重量だけを段階的に変えます。メニュー自体を毎週変えると、進歩しているかどうかの比較ができなくなります。

まとめ

週2回なら「ランの量」と「ランと種目の切り替え」の2つ、週3回ならインターバルを足し、週4回なら弱点の個別強化を加えます。この順序で組み立ててください。捨てる判断で最初に対象になるのは、練習量に対する見返りが小さいスキーエルゴとローイングの単体練習です。

1セッションは30〜60分に収めます。仕事終わりに消化できる長さであることが、8週間続けるための条件です。

優先順位の根拠と能力の分解はハイロックスのトレーニング完全ガイドに、大会日から逆算した週別プランはハイロックス完走のための8週間トレーニングプランにまとめています。


※本サイトはハイロックス(HYROX)の非公式のファンサイトです。HYROXおよび関連する名称・ロゴは HYROX World GmbH の商標であり、本サイトは同社およびその関連会社とは一切関係がありません。大会日程・ルール・料金は変更される場合があります。最新かつ正確な情報は公式サイトをご確認ください。

※本記事は医療・健康上の助言ではありません。持病のある方、体調に不安のある方は医師に相談のうえ運動してください。

※本記事の種目仕様・重量は HYROX SINGLE RULEBOOK 26/27 に基づきます。ルールブックは毎シーズン改訂されます。種目別タイム・ロクスゾーンの所要時間は HyroxDataLab による公開リザルトの第三者集計で、HYROX公式が発表した数値ではありません。

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