ハイロックスの平均タイムと完走目安|レベル別の早見表

ハイロックスの平均タイムと完走目安|レベル別の早見表

最終更新: 2026年9月17日

ハイロックス(HYROX)の完走タイムは、第三者集計サイト HyroxDataLab が公式リザルト70万件超を集計したところ、男性で約1時間35分、女性で約1時間50分でした(2026年3月時点)。初出場なら男性1時間40分〜1時間54分、女性1時間54分〜2時間10分が現実的なレンジです。HYROX公式は平均完走タイムを公表していません。

この記事の要点

  1. 公式は平均タイムを出していないため、世に出回る「平均◯時間」はすべて第三者がリザルトを集計した数字です
  2. 8種目のうち最も時間を食うのはウォールボールで、男女合計の平均7分28秒。最速のファーマーズキャリー(2分22秒)の3倍以上かかります
  3. 練習量を増やさずに縮められる時間がロクスゾーン(移動エリア)にあります。レクリエーション層とエリート層で3分以上の差がついています
この記事の内容

ハイロックスの平均タイムは何分ですか?

まず前提を1つ。HYROX公式は「平均完走タイム」という統計を公表していません。 日本語の記事で見かける「平均◯時間」は、公式リザルトサイト(results.hyrox.com)に公開されたデータを第三者が集計したものです。本サイトも出典を明記して扱います。

第三者集計サイト HyroxDataLab が公式リザルト70万件超を集計したところ、オープン(シングル)の完走タイムは次のようになりました。集計の更新時点は2026年3月31日です。

区分平均中央値
男性1:351:33〜1:38
女性1:501:47〜1:52

出典: HyroxDataLab: What is a Good HYROX Time

平均と中央値がほぼ重なっているのが、この競技の特徴です。大半の参加者は1時間半前後の狭い帯に収まります。8kmのランと8種目という固定フォーマットが、タイムの散らばりを抑えています。

ハイロックスがどういう競技なのかをまだ把握していない場合は、ハイロックスとは何かを解説した入門ガイドから読むと、この後の数字の意味が掴みやすくなります。

自分のタイムはどのレベルに入りますか?

HyroxDataLab がオランダ・ユトレヒト大会の825名を分析した際に使った区分が、レベル分けの目安として使えます。この4区分は男女を分けていません

レベル完走タイム
エリート1:10未満
上級1:10〜1:20
中級1:20〜1:30
レクリエーション1:30以上

出典: HyroxDataLab: RoxZone Efficiency Analysis

男女の平均(男性1:35 / 女性1:50)を当てはめると、平均的な参加者は男女とも「レクリエーション」に入ります。 ここが初心者にとって一番の安心材料です。1時間半を超えるタイムは遅いのではなく、むしろ参加者の中心層です

年代別の目安も出ています。同じ HyroxDataLab の集計値です。

区分25〜29歳50歳以上
男性1:20〜1:251:35〜1:45
女性1:30〜1:351:45〜1:55

年齢区分は5歳刻みで85〜89歳まであり、順位も年齢区分別に付きます。全体順位だけを見て落ち込む必要はありません。部門の仕組みはオープン・プロ・ダブルス・リレーの違いをまとめた記事で整理しています。

初出場ならどのタイムを目標にすればいいですか?

HyroxDataLab は、初出場者の現実的なレンジ(40〜60パーセンタイル)を次のように示しています。

区分ビギナーレンジ
男性1:40:00 〜 1:54:00
女性1:54:00 〜 2:10:00

この数字を1分単位で追いかける意味はあまりありません。集計元が更新されれば数字も動きます。目標設定としては、男性なら1時間40分〜1時間55分、女性なら1時間50分〜2時間10分という幅で捉えておけば十分です。

完走そのものが目的であれば、さらに緩めて構いません。男性は2時間、女性は2時間15分を上限の目安にすれば、完走圏内に十分入ります。 ハイロックスには制限時間も参加資格もなく、公式も「there are no time caps or qualifications for HYROX(タイム制限も参加資格もない)」と明言しています。

8種目のどこで時間を使っていますか?

完走タイムの内訳を知ると、練習の優先順位が決まります。HyroxDataLab がシーズン7・8のソロ結果395,452件を集計した種目別の所要時間です。

順位種目平均中央値
1ウォールボール7:286:44
2バーピーブロードジャンプ6:085:42
3スレッドプル5:415:18
4サンドバッグランジ5:345:11
5ローイング5:065:01
6スキーエルゴ4:464:42
7スレッドプッシュ3:153:01
8ファーマーズキャリー2:222:12

出典: HyroxDataLab: Average HYROX Station Times

8種目の合計はおおむね20〜45分に収まります。エリート層で15〜20分、初心者で40〜50分という幅です。

この表から練習方針が2つ読み取れます。

ウォールボールに時間を割く価値が最も高い。 平均7分28秒はファーマーズキャリーの3倍以上で、しかも選手間の差が最大です。上位10%と下位10%で6分以上の開きがあります。ここを削れば全体のタイムが大きく動きます。

スキーエルゴとローイングの練習優先度は低い。 この2種目は上位10%と下位10%の差が約1分しかありません。マシン種目は誰がやってもタイムが揃うため、ここで差をつけにいく労力は他に回したほうが効率的です。各種目の攻略は8種目の一覧と早見表から個別記事に進めます。

男女別・パーセンタイル別の中央値

同じ集計から、男女別の分布も出ています。

男性:

種目上位10%上位25%中央値下位25%下位10%
スキーエルゴ4:064:164:294:455:03
スレッドプッシュ2:152:353:043:434:34
スレッドプル3:424:155:036:107:35
バーピーブロードジャンプ3:384:225:226:418:16
ローイング4:214:334:495:095:33
ファーマーズキャリー1:371:502:092:363:10
サンドバッグランジ3:484:235:136:197:47
ウォールボール4:455:356:528:4311:13

女性:

種目上位10%上位25%中央値下位25%下位10%
スキーエルゴ4:414:545:115:315:53
スレッドプッシュ2:072:282:553:324:21
スレッドプル4:184:545:466:568:25
バーピーブロードジャンプ4:225:136:247:5910:00
ローイング4:535:075:255:486:15
ファーマーズキャリー1:482:002:172:443:18
サンドバッグランジ3:454:205:076:127:37
ウォールボール4:335:206:308:1410:33

女性のほうが速い種目が3つあります

表を見比べると、中央値で女性が男性を上回っている種目が3つあります。

種目男性の中央値女性の中央値
スレッドプッシュ3:042:55
サンドバッグランジ5:135:07
ウォールボール6:526:30

理由はシンプルで、この3種目は女性の設定重量が体重比で相対的に軽いためです。 オープンの規定を並べると差がはっきりします。

種目女性(オープン)男性(オープン)
スレッドプッシュ102kg(そり本体込みの総重量)152kg(そり本体込みの総重量)
サンドバッグランジ10kg20kg
ウォールボール4kg / ターゲット2.70m6kg / ターゲット3.00m

出典: HYROX SINGLE RULEBOOK 26/27

スレッドの重量表記は「そり本体を含む総重量」です。プレートを102kg載せるという意味ではありません。ここは日本語記事で間違いが多い箇所なので、他サイトの数字と食い違ったときはルールブックの表記を基準にしてください。

なお女性のプロは、男性のオープンとまったく同じ重量を扱います。ルールブックの重量表は3列しかなく、中央の列が「MEN OPEN / WOMEN PRO」として統合されているためです。

ランのタイムはレース中どう変わりますか?

ハイロックスのランは1km×8本で、合計8kmです。この8kmを均一なペースで走り切る参加者はほぼいません

HyroxDataLab の集計では、平均的な選手は1本目から8本目にかけておよそ1分30秒/km 遅くなります。 最後のラン8の平均ペースは男性6分10秒/km、女性6分38秒/kmでした。

この数字は、初出場のペース設計にそのまま使えます。1本目を自分の余裕あるペースより速く入ると、後半の失速幅がさらに広がります。ペース配分の組み立て方はラン強化とペース配分戦略の記事で詳しく扱っています。

ロクスゾーンにどれくらい取られていますか?

ロクスゾーンは、ランと種目をつなぐ中央の移動エリアです。ここでの移動時間もすべて完走タイムに含まれます

HyroxDataLab がユトレヒト大会の825名を分析した結果です。1大会のサンプルであることを踏まえて読んでください。

レベル完走タイムロクスゾーン合計1回あたりレース全体に占める割合
エリート1:10未満3:4128秒5.5%
上級1:10〜1:204:3334秒6.0%
中級1:20〜1:305:1940秒6.3%
レクリエーション1:30以上6:5852秒6.8%

全体平均は男性5分57秒、女性6分34秒、男女計6分8秒でした。8回のトランジションで1回あたり46秒です。おおむね5〜8分と押さえておけば実用上は足ります。

注目すべきは、レクリエーション層がエリート層より3分17秒多くロクスゾーンに費やしている点です。トレーニング量を増やさずに完走タイムを数分縮める余地が、ここに残っています。

ロクスゾーンにはINアーチとOUTアーチがあり、逆から出入りすると1回につき2分のペナルティが付きます。タイムを気にする以前の失点なので、当日の動線は事前に確認してください。

完走タイムの内訳 完走タイムのおよそ半分はランが占め、8種目が約4割、ロクスゾーンの移動が約6%を占める。練習の優先順位はこの比率から決まる。 完走タイムは何に使われているか 練習に何を優先して割り当てるかは、この比率から決まります。 約55% ラン 8km(1km × 8本) 約39% ワークアウト 8種目 約6% 移動 ここから言えること ランが最大の要素です。種目の練習だけをしても完走タイムは伸びにくい。 8種目で最も時間を食うのはウォールボール、最短はファーマーズキャリー。 移動時間もタイムに含まれます。上位と下位で3分以上の差がつきます。 ※ 比率は本サイトによる概算です。HyroxDataLab が公開リザルトを集計した種目別・移動の   中央値から、完走タイム平均を使って逆算しました。HYROX公式の発表値ではありません。
完走タイムの内訳。ランが最も大きな割合を占めるため、練習時間の配分もここから逆算できます

世界記録はどれくらいですか?

2026年9月時点の世界記録です。オープンとプロは重量が違うため、記録は必ず部門を区別して見てください。

区分記録選手大会
メンズプロ51:59Alexander Rončević2026 HYROX Warsaw Major(2026年4月)
ウィメンズプロ54:25Joanna Wietrzyk2026 HYROX Warsaw Major(2026年4月)

Rončević はハイロックス史上初の52分切りで、それまでの52分42秒を約43秒更新しました。Wietrzyk は自身の記録56分03秒を1分38秒更新し、1シーズンで4つのメジャー大会すべてを制した史上初の選手になりました。

本サイトではオープン部門の世界最速記録の裏付けが取れていないため、ここには記載していません。裏が取れ次第追記します。記録は頻繁に更新されるため、最新の数値は results.hyrox.com を確認してください。

タイムを見るときに気をつけたいこと

ここまでの数字には限界があります。鵜呑みにすると判断を誤ります。

1. すべて第三者集計です。 公式統計ではありません。集計対象の期間・大会・件数が変われば数字も動きます。「公式データによると平均◯時間」と書いている記事があれば、その出典を疑ってください。

2. 会場によって条件が違います。 ランコースのラップ数や折り返しの回数、ロクスゾーンの広さは会場ごとに異なり、ロクスゾーン内の距離は公式に公表されていません。会場をまたいだ厳密な比較には限界があります。

3. ペナルティが加算されます。 ハイロックスのペナルティは最終タイムへの加算として処理されます。バーピーブロードジャンプの違反は1回15秒、ロクスゾーンの逆走は1回2分です。動作基準を知らないまま出ると、実力とは別の理由でタイムが伸びます

4. タイムを気にしすぎないほうがいい人もいます。 初出場でいきなり目標を設定すると、前半で突っ込んで後半に歩く展開になりがちです。1回目は完走と動作基準の体感に振る組み立てでも構いません

よくある質問

Q1: ハイロックスに制限時間はありますか?

A: ありません。公式は「there are no time caps or qualifications for HYROX(タイム制限も参加資格もない)」と明記しています。参加資格はレース当日に16歳以上であることだけです。

Q2: 2時間を超えたら遅いのでしょうか?

A: 遅くはありません。第三者集計での女性のビギナーレンジは1時間54分〜2時間10分で、2時間台は珍しくない領域です。HYROX Japan 公式サイトは「99%のアスリートが完走しています」と記載しています。

Q3: 一番時間がかかる種目はどれですか?

A: ウォールボールです。男女合計の平均で7分28秒かかり、8種目で最長です。選手間の差も最大で、上位10%と下位10%の開きは6分を超えます。

Q4: 練習の優先順位はどうつければいいですか?

A: 選手間の差が大きい種目から手を付けるのが効率的です。ウォールボール、バーピーブロードジャンプ、スレッドプル、サンドバッグランジの4種目で差がつきます。スキーエルゴとローイングは誰がやってもタイムが揃うため、優先度を下げて構いません。

Q5: 完走タイムにロクスゾーンの移動時間は含まれますか?

A: 含まれます。ロクスゾーンはランと種目をつなぐ移動エリアで、ここを通過している時間も計測に入ります。第三者集計ではレース全体の5.5〜6.8%を占めていました。

Q6: 自分のタイムを事前に予測できますか?

A: 種目ごとの実測値と1kmのラン設定ペースを積み上げれば、おおよその見込みは立ちます。本サイトの完走タイム診断で試算できます。ただし当日の会場条件やペナルティは反映されないため、目安として扱ってください。

Q7: プロとオープンではタイムをどう比べればいいですか?

A: 比べないのが正解です。プロはスレッド、ケトルベル、サンドバッグ、ウォールボールのすべてで重量が上がります。同じ8kmでも負荷が違うため、部門をまたいだタイム比較は成立しません。

まとめ

ハイロックスの完走タイムについて、押さえておく数字を整理します。

  • 第三者集計(HyroxDataLab、公式リザルト70万件超、2026年3月時点)で男性約1時間35分、女性約1時間50分。公式は平均タイムを公表していません
  • 初出場のビギナーレンジは男性1時間40分〜1時間54分、女性1時間54分〜2時間10分。完走だけなら男性2時間・女性2時間15分を上限の目安にすれば足ります
  • 8種目で最も時間を食い、最も差がつくのがウォールボール(平均7分28秒)。スキーエルゴとローイングでは差がつきません
  • ロクスゾーンにおおむね5〜8分。ここはトレーニング量を増やさずに縮められる時間です
  • 世界記録はメンズプロ51分59秒、ウィメンズプロ54分25秒(2026年9月時点)。部門を区別して見てください

次に読むなら、競技全体の仕組みをまとめたハイロックスとは?ルール・種目・出場方法まで完全ガイド、種目別の負荷を把握する8種目一覧|順番・距離・重量の早見表、タイムを縮める手順を扱ったラン強化とペース配分戦略が続きになります。


※本サイトはハイロックス(HYROX)の非公式情報メディアです。HYROXおよび関連する名称・ロゴは HYROX World GmbH の商標であり、本サイトは同社およびその関連会社とは一切関係がありません。大会日程・ルール・料金は変更される場合があります。最新かつ正確な情報は公式サイトをご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

この記事の内容