レッグプレスのやり方|足の位置で効く部位はどう変わるか・効果・重さと回数の決め方を研究から解説

レッグプレスのやり方|足の位置で効く部位はどう変わるか・効果・重さと回数の決め方を研究から解説

最終更新: 2026年10月21日

レッグプレスは、座って足で台を押す種目で、主に太ももの前に効き、お尻も働きます。足は腰幅に置き、膝とつま先の向きをそろえ、かかとを浮かせません。お尻が座面から浮く手前まで下ろし、息は止めずに押します。研究では、足を高く置くとお尻、低く置くと太ももの前がより働きました。重さは8〜12回で限界になる重さを1〜3セットが目安です。

この記事の要点

  1. 最もよく働くのは太ももの前(大腿四頭筋)です。足の高さで、お尻と太ももの前の働きの割合が変わります
  2. 膝を深く曲げても、太ももの前の筋肉の増え方は変わらなかった研究があります。お尻が浮かない深さで止めてかまいません
  3. 重さは、8〜12回で限界になる重さを1〜3セット、週2〜3日が初心者の目安です
この記事の内容

レッグプレスはどこに効きますか

レッグプレスの筋電図(筋肉の働きを電気で測る方法)を調べた研究12件をまとめた2020年の論文では、最もよく働いたのは太ももの前の大腿四頭筋でした。中でも外側広筋と内側広筋が大きく、大腿直筋が続きます。

部位主な筋肉研究で分かったこと
太ももの前大腿四頭筋最もよく働く。膝を90度くらいまで曲げた位置で大きい
お尻大臀筋足を高く置くと働きが大きくなった(測った研究は1件)
太ももの裏ハムストリングス膝を伸ばしきる近くで働きが大きくなる
ふくらはぎ腓腹筋膝を伸ばしきる近くで働きが大きくなる

同じ論文によると、太ももの前は膝を深く曲げた位置で、裏ももとふくらはぎは伸ばしきる近くで大きく働きます。お尻の働きを測った研究は1件だけで、レッグプレスがお尻にどれだけ効くかはまだ分かっていない部分が多いです。

効果。 続けた結果を調べた研究では、8週間で太ももの前の筋肉が厚くなりました(筋トレ経験者23人)。一方で、跳ぶ力はスクワットほど伸びませんでした(下の「スクワットとどう違いますか」)。脚の筋肉を増やす種目として使い、跳ぶ・走る動きは別に練習すると考えてください。

正しいやり方は?座り方・足の置き方・下ろす深さ・呼吸の順に

  1. 座席と背もたれを調整し、背中とお尻を背もたれにつけて座ります
  2. 足を台の中央に、腰幅くらいで置きます。つま先は正面か少し外へ向けます
  3. 横の持ち手を軽く握り、安全レバーを外します
  4. 膝をつま先と同じ向きに曲げながら、台をゆっくり下ろします
  5. お尻が座面から浮く手前で止め、かかとで台を押して戻します
  6. 膝は伸ばしきって固めず、わずかに曲がった位置で次の回に入ります

安全レバーの位置や外し方はマシンによって違います。初めて使うマシンは、ジムのスタッフに使い方を確かめてください。

下ろす深さ。 筋トレ経験のある23人が、片脚ずつ8週間行った研究があります。膝を約100度まで曲げた脚と、限界まで曲げた脚で、太ももの前の増え方は同じ程度でした。深く下ろすほどよいわけではないため、本サイトは、お尻が浮かず腰が丸まらない深さで止める方法を勧めます。

膝を伸ばしきらない理由。 上の論文のまとめでは、太ももの前の働きは膝を伸ばすほど小さくなります。そのため本サイトは、伸ばしきって固めず、膝をわずかに曲げた位置で次の回に入る方法を勧めます。

呼吸。 厚生労働省のガイドは、血圧の急な上昇を抑えるため、息をこらえないよう求めています。下ろしながら吸い、押しながら吐く形が分かりやすい目安です(本サイトの提案)。

足の位置で効く部位はどう変わりますか

研究の結果を表にまとめます。1RMは、1回だけ持ち上げられる重さのことです。

足の置き方研究の結果
高く置く1RMの80%では、低く置くよりお尻の働きが大きい
低く置く太ももの前の大腿直筋の働きが大きい(1RMの80%では外側広筋も)
広く置く(高い位置)狭く置くより太ももの裏の働きが大きい
狭く置く広く置くより膝の関節を押しつける力が大きい
つま先を30度外へ向けるまっすぐと比べて、筋肉の働きにも膝の負担にも差がない

高さの結果は、女性14人が1RMの40%と80%で比べた研究によるものです。太ももの前を使いたいなら低く、お尻なら高くと著者はまとめています。経験のある男性10人の別の研究では、足の高さを変えても膝にかかる力に差はありませんでした。

幅とつま先の向きは、その男性10人の研究の結果です。足を高い位置に広く置くと、狭く置くより裏ももが働きました。

ただし、まとめ論文の著者は、強い根拠が出るまでは自分で選んだ足幅で行うよう勧めています。本サイトも、まず腰幅で始め、膝とつま先の向きがそろう範囲で高さを変える方法を勧めます。

45度のマシンと水平のマシンで違いはありますか

レッグプレスには、斜め上へ台を押す45度のマシンと、座って前へ押す水平に近いマシンがあります。上の女性14人の研究では、45度のマシンは、足を高く置く形より大腿直筋とふくらはぎがよく働きました。

45度と水平のマシンを直接比べた研究は、本サイトが確認した範囲では見つかりませんでした。どちらのマシンでも、足の置き方と下ろす深さを同じ考え方で決めてかまいません。

スクワットとどう違いますか

経験のある男性10人の研究では、スクワットのほうが太ももの前と裏の働きが大きくなりました。膝への負担もスクワットのほうが大きい傾向でした。まとめ論文では、レッグプレスは体幹の筋肉の働きが小さいとする研究も紹介されています。

比べたことスクワットレッグプレス
太ももの前と裏の働き大きい小さい
体幹の働き—小さいとする研究がある
8週間後の跳ぶ力約12%伸びた有意な変化なし
重りを背中で支えるか支える(バーベルの場合)支えない

学生78人(うち39人が練習し、残りは練習しない比較群)の8週間の研究では、練習した人をスクワット群とレッグプレス群に分けました。跳ぶ力が伸びたのはスクワットの群だけでした。10週間の別の研究でも、スクワットの最大重量はスクワットを続けた群のほうが伸びました。著者らは、効果の出方は練習した動きによって変わるとしています。

レッグプレスは背中で重りを支えず、立ってバランスを取る必要もありません。脚に集中して重さを扱いたいときの種目と考えてください。立って行う基本の形はスクワットのやり方にまとめています。

重さと回数はどう決めますか

米国スポーツ医学会(ACSM)の初心者向け指針は、8〜12回で限界になる重さを1〜3セット、週2〜3日としています。休憩は1〜2分です。目標の回数より1〜2回多くできる日が2回続いたら、重さを2〜10%上げます。

目的重さの目安回数セット休憩
筋力と筋肉量(初心者)8〜12回で限界になる重さ8〜12回1〜3セット1〜2分
筋持久力1RMの40〜60%15回超—90秒未満

最初の日は、軽い重さで10回ほど動きを確かめてから重さを上げると、限界の重さを探しやすくなります(本サイトの提案)。「平均は何kg」「何kgからすごい」という基準は、確かな出典が見つかりません。マシンごとに台の重さや角度が違うため、他の人の数字とは比べられません。休憩を短くして回数で鍛える考え方は筋持久力とはで扱っています。

ハイロックスではどこで効きますか

ハイロックス(HYROX)は、1kmのランと8種目を交互に行うフィットネスレースです。2種目めの Sled Push(スレッドプッシュ)では、そりを押して合計50mを進みます。重量はそり本体を含めた総重量で、女子オープン102kg、男子オープンと女子プロ152kg、男子プロ202kgです(ルールブック26/27シーズン版)。

レッグプレスは、脚で押し続ける力の練習になります。そりの無いジムで高回数・短い休憩で行う代わりの方法は普通のジムでできるハイロックス対策にまとめています。そりの重さはレッグプレスの数字に換算できません。前に倒した姿勢と体幹の働きはレッグプレスでは作れないため、押し方はSled Push(スレッドプッシュ)攻略で確かめてください。練習全体の組み立てはハイロックスのトレーニング完全ガイドにあります。

注意点・向かない人・限界は?

膝・腰・股関節に痛みがある人。 痛む動きを繰り返さず、その日はやめてください。けがや手術の後、持病がある場合は、始める前に医師や専門家に相談してください。上の男性10人の研究では、膝にかかる力はどの種目でも膝を深く曲げるほど大きくなりました。

血圧が高い人。 重い負荷で息をこらえると、血圧が急に上がります。高血圧の治療中の人は、運動の強さを医師に確認してください。

研究の限界。 足の位置の研究は10〜14人と少人数で、まとめ論文に女性を含む研究は3件だけでした。筋電図の大きさは、筋肉がどれだけ増えるかとは別のものです。レッグプレスには走る動きや立ってバランスを取る動きが含まれないため、それらは別に練習します。

よくある質問

Q1: 膝がつま先より前に出てもいいですか?

A: 膝の位置そのものより、かかとが浮いていないか、膝とつま先の向きがそろっているかを確かめてください。かかとが浮くときは、足を少し高く置くか、下ろす深さを浅くします(本サイトの提案)。

Q2: 足幅はどれくらいがいいですか?

A: 腰幅から始めてください。まとめ論文は、自分で選んだ足幅で行うよう勧めています。高い位置で広くすると裏もも、狭くすると膝の関節への圧迫が大きくなった研究があります。

Q3: 膝の負担を減らしたいときはどうすればいいですか?

A: 上の男性10人の研究では、膝にかかる力は膝を深く曲げるほど大きく、レッグプレスでは足幅が狭いほど膝の関節を押しつける力が大きくなりました。下ろす深さを浅めにし、足幅を狭くしすぎないことが目安です。痛みがある場合は医師や専門家に相談してください。

Q4: 片脚ずつやってもいいですか?

A: できます。上の23人の研究も片脚ずつ行っています。片脚で扱える重さは、両脚のときより軽くして始めてください。

Q5: どれくらいの頻度でやればいいですか?

A: 初心者は週2〜3日が目安です。同じ脚の種目を続けて行う日は、筋肉痛や疲れが残っていないかを見て決めてください。

まとめ

レッグプレスは、背もたれに背中とお尻をつけ、腰幅に置いた足で台を押す種目です。膝とつま先の向きをそろえ、お尻が浮く手前まで下ろし、息を止めずに押します。足を高くするとお尻、低くすると太ももの前がより働きます。重さは8〜12回で限界になる重さを1〜3セット、週2〜3日から始めてください。

ハイロックスに向けては、スレッドプッシュの押し方をSled Push攻略で確認し、練習全体はハイロックスのトレーニング完全ガイドを参照してください。


※本サイトはハイロックス(HYROX)の非公式のファンサイトです。HYROXおよび関連する名称・ロゴは HYROX World GmbH の商標であり、本サイトは同社およびその関連会社とは一切関係がありません。大会日程・ルール・料金は変更される場合があります。最新かつ正確な情報は公式サイトをご確認ください。

※本記事は医療・健康上の助言ではありません。持病のある方、体調に不安のある方は医師に相談のうえ運動してください。記載の回数・セット数は一般的な目安で、個人の状態に応じた処方ではありません。

※本記事は次の資料に基づきます。スレッドプッシュの重量は HYROX SINGLE RULEBOOK 26/27 によるもので、ルールブックは毎シーズン改訂されます。

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